ヨード系造影剤について
CT造影、腎盂造影、胆嚢造影の検査におきましては、造影剤を使用致します。
造影検査が必要な理由について
- 腎盂造影、胆嚢造影では造影剤を使用しませんと、レントゲン写真では見えません。
腎盂造影では、他の検査法としては、エコーやCT,MRI、がありますが、尿管等を見る場合は、
腎盂造影(DIP,IP)の検査が現在でも有効な検査法です。
- 胆嚢、胆管の検査におきましては、エコー、ERCP,CT,MRI等の検査がありその一つにDIC胆嚢造影検査があります。
- CTでは造影剤を使わないと、小さな病変や正常な組織と同じようにみえる病変は診断できないことがありますので、造影剤を使用し、診断したい部分を明瞭に映し出します。
造影剤の安全性と副作用について
造影剤はきわめて安全な薬で、通常は体に何らの影響も与えずに尿や大便と一緒に排泄されます。
まれに造影剤投与で下記の副作用が起きることがあります。
- 軽い副作用:吐き気、じんましん、発疹、など。ほとんどの場合、無治療で軽減します。
<軽い副作用の起こりうる確率:100人中5人以下(5%以下)です>
- 重い副作用:呼吸困難、血圧低下、急性腎不全などで治療が必要になります。
<重い副作用の起こりうる確率は、2千人中1人未満(0.04%未満)です。>
- ショックに至る副作用
<重篤なショックから死亡に至る確率は、10~20万人中1人(0.004~0.001%未満)です。>
- ※軽い副作用の場合は、患者様のその時の体調等やアレルギー疾患等により現れるときがあります。
重い副作用やショックに至る副作用の場合は、確率はたいへん低いのですが、患者様の体質に合わない場合に現れます。
重い副作用が起った場合は、医師が即座に対応します。
造影剤投与の方法について
造影剤は血管(静脈)に注射致します。
造影剤が注入されると体が熱く感じることがありますが、すぐに元に戻りますので心配しないで下さい。
もし、気分が悪くなったときは声を出して合図して下さい。
検査が終わりましたら、造影剤は尿と一緒に排泄されますので、水分を多めにお取り下さい。
- ※当院では、ヨード系造影剤の使用に関し、患者様のご理解を頂き、造影剤使用承諾書(問診表)を頂いております。
ご協力お願い申し上げます。