≪寄稿≫ 隠れ熱中症に注意! (岡田昌彦)
5月になりましたが夏日の報道がされるようになり,いつもの夏が近づいています.
そこで今回は隠れ熱中症についてお話をさせていただきます.
Ⅰ.隠れ熱中症とは?
隠れ熱中症は,症状が軽度ですが実際には体温が上昇して熱中症に近い状態を指します.一般的には症状が激しくないため,疲労などと勘違いする場合もあるので注意が必要です.
Ⅱ.隠れ熱中症の原因
隠れ熱中症は、環境や体調などの様々な要因によって引き起こされます。この状態は通常、体温調節機能が働いていても外部からの熱への過度な暴露や身体への負担が続くと,徐々に症状が進行し、熱中症に進展する可能性があります.
Ⅲ.隠れ熱中症の症状
軽度の頭痛,めまい,吐き気,倦怠感などであり、これらの症状が続く場合は早めに休息をとり、水分摂取が必要です.
Ⅳ.隠れ熱中症の予防
隠れ熱中症を予防するためには,熱中症のリスクが高い状況下での活動をした場合に十分な水分補給,適切な休息,適切な服装など,熱中症の予防対策をしっかりとしましょう.また,体調がすぐれない場合や症状が現れた場合は,無理をせず早めに安全な場所に移動して水分と休息をとりましょう.
2024年5月8日
岡田昌彦 (帝京大学教授・千葉総合医療センター救急科)
―岡田昌彦先生の御紹介―
自治医科大学卒業。地元島根県でのへき地医療勤務の後、自治医科大学さいたま医療センター心臓血管外科に入局。その後、救急医療に転じて東京都立墨東病院救急科に勤務。東京ERの責任者をつとめる。2021年より現職。
資格:医学博士、救急科専門医・指導医、心臓血管外科専門医、外科専門医、他
(石川 進)