新型コロナウィルス・5類へ(院長)
今年のゴールデンウィークは、昨年までと違った雰囲気となっています。
5月8日に新型コロナウィルスが感染法上の「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行します。
日常生活での変化に関しては、マスク着用が個人の判断が基本となること、イベント会場での収容定員制限の撤廃、買い物、食事、公共交通機関での対応など、すでにご存じのことが多いと思います。
今回は、「5類」移行に伴う当院での対応に関してご説明します。
①新型コロナウィルスを対象とした発熱外来(当日予約制)は終了とします。ただし、発熱のある方は一般の患者さんとは離れた場所(外来)で待機、診察を行いますので申し出て下さい。 ②入院時の新型コロナウィルス検査:現在までは入院時に全員にPCR検査を行ってきましたが、今後は発熱や肺炎のある方以外は原則施行しません。ただし、手術前の患者さんに対しては、医師の判断で検査を行います。 *今後、感染の再拡大がみられた場合は、方針の変更があり得ます。
③感染対応用の個室病床:発熱患者さんと一般の方との接触を回避するため、当分の間維持します。また、担当する職員の感染防護策も継続します。
④患者さんの休職、登校の制限:インフルエンザと同様として指導します。 具体的には、発症後5日間は外出を控える(隔離期間)。また、5日目に症状が続いている場合は、症状軽快後24時間経過までは外出を控える必要があります。ただし、解熱剤を内服している場合は薬による一時的な解熱の可能性もあるため、注意が必要です。
2019年以降多くの制限がありました。医療機関は新型コロナウィルス対応が主体となり、一般病床の削減や救急受け入れの制限が行われてきました。私が以前従事していた心臓血管外科でも従来通りの手術ができず、若手医師のモチベーション維持が大変だとの話を伺いました。仕事以外でも飲食の会合ができず、私自身は2020年の新年会が最後です。今回の5類移行で新型コロナウィルスが収束したわけではありませんので、今後も注意が必要です。しかし、一つ重荷が取れた感じがしており、医療機関を含む社会全体が通常に戻るのを祈りたいと思います。
2023年5月3日 石川 進