新型コロナ情報・2024年9月 (院長)

前回の新型コロナ情報(7月7日付)では、全国で感染者数が増加していることをお伝えしました。今回は夏が終わりに近づいた現在の状況に関してご報告します。

Ⅰ.全国の感染状況

新型コロナウィルスの感染者数は8月をピークに漸減傾向となっています。定点把握による1医療機関あたりの報告者数(1週間)は、全国平均が7.46人で、埼玉県は7.42人でした。報告数は岩手県が15.44人と最も多く、東北6県はすべて10人を超えていました。

病院ブログ(2024年3月4日付)にも記載しましたとおり、新型コロナは毎年夏と冬に感染者数が増加してきました。下図を見ると患者数の山は2023年以降徐々に小さくなりつつあります。

(図:NHKニュースより引用)。

Ⅱ.当院での新型コロナウィルス検査結果

検査法にはドラッグストアなどでも入手可能な抗原検査(簡易法)と医療機関や検査センターで行うPCR検査(精密法)があります。

陽性率  2024年6月 7月  8月

抗原検査   14%    12%  39%

PCR検査       19%      22%   30%  

8月の検査陽性率は30%台と極めて高い水準です。

Ⅲ.当院での感染予防策

1)入院時の全員検査:入院患者さん全員にPCR検査を実施しています。

2)職員の就業前検査:家庭内感染がみられた場合や体調不良の時には、就業前にPCR検査を行なって迅速な対応に努めています。

3)面会制限:短時間、少人数(要予約)を継続しています。患者さんやご家族にはご不便をお願いしておりますが、いましばらくの間ご協力をお願い致します。現時点では、面会は週1回としています。

まとめ 

・当院では2024年初以降9か月間にわたり新型コロナウィルスの院内感染は発生しておらず、現在の対応を継続したいと考えています。        

・当院に救急搬送されてきた患者さんの中には感染陽性の方が一定数含まれているため、引く続き細心の注意をもって診療にあたっています。

・感染経路としては飛沫感染が主ですが、予防にはマスク着用が有効です。混雑した場所や電車・バス内などでは着用をお勧めします。また、冷房中でも換気が重要です。

・世間的にはコロナが遠ざかっているかのような雰囲気がありますが、医療現場では未だ重大な問題です。

2024年9月11日

石川 進