2025年、新しい夜明けへ (院長)
今年も新春となりましたが、昨年12月より運営母体が医療法人徳洲会に変更となった当院にとっては、今までとは違った新しい一年となるべきと考えています。
2025年1月1日、七里総合公園を望む
当院の目指すべきもの
当院では、地域の要請にこたえるべく、救急医療、急性期医療、回復期リハビリテーションから慢性期医療に至るまで幅広く診療を行ってきました。現在の診療体制を強化し、患者さんに頼りにされる地域の中心的な病院になるべきと考えています。また、近隣の先生方との協調や情報共有に基づいて、地域全体としてのより良い医療にスタッフと共に貢献します。
徳洲会の目指してきたもの
徳洲会の原点は「生命だけは平等だ」という信念です。1973年に開院した徳田病院から始まりましたが、当時は救急医療に対して消極的な病院が多い時代でした。そのような状況の中で「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会の実現」を目指してきたのが徳洲会です。理念の実行方法の第一は「年中無休・24時間オープン」です。また患者さんの経済的状況に関わらず医療を受けられるようにするため、「入院保証金・総室(大部屋)の室料差額冷暖房費など一切無料」「健康保険の3割負担金も困っている人には猶予する」「患者さまからの贈り物は一切受けとらない」などを掲げています。
当院に今後必要なもの
当院の診療・運営を改善するには多くの課題がありますが、今年目指すべき点に関して記載します。
①職員の意識改革
病院に限らず、組織にとって最も大切なのは「人」だと思います。今ま
での業務を円滑に継続することはもちろん大切ですが、「さらに良くして行くにはどうすればいいか」を皆で工夫する必要があります。新しい考え方や業務にチャレンジして「改善していく」ことだと思います。
②人員の整備
病院を前に進めていくには、新しい力が加わることも重要です。今回の運営母体変更を機に、診療部門(医師、看護師、コメディカルなど)、運営部門(事務など)ともに充実を図ります。
③医療設備や入院環境の改善
医療設備は医療の質に直結します。直近では放射線科にMRI診断装置
が導入予定です。また、患者さんが快適な入院生活が送れるよう、設備・備品などの充実も進めていきます。
④救急対応の改善
徳洲会の理念である救急患者さんを「断らない医療」を目指します。まずは患者さんを受け入れて診察することが第一歩です。二次救急医療機関である当院ですべての検査・治療が完結するわけではありませんが、必要時には受け入れ先の三次救急医療機関などを探すという方法をとります。
⓹運営状況の改善
救急受け入れの改善や地域の先生方との連携強化により、入院・外来と
もに患者さんの数が増加するものと考えています。結果として、経営状況の改善が得られます。
おわりに
医療従事者である私たちにとって最も重要なのは「患者さんのために」という一言です。今後も患者さんに頼りにされる医療施設になれるよう努力します。
2025年1月3日
石川 進