昨夜、さいたま市救急需要対策救急病院連絡会に出席しました(場所:さいたま市消防局)。
茨城県では「救急医療体制整備検討会」が県全体の救急医療を議論する場としてあり、これにはよく出ていました。今回は市に特化した会議です。

「需要対策」という用語は私にとって初めてです。「需要対策」があれば「供給対策」はどうなのか、などと考えて参加しました。
メンバーは市内の救急病院28施設から成っています。出席者は、院長・副院長もいましたが、救急センターや救急部の責任者も多く、一部は事務職、市消防局のかたでした。ざっと見て私が最年長でした。
赴任してまもなくですので、市内の救急の状況を勉強する目的がありました。
議事の詳細は省きますが、茨城県にいたときと内容はかなりちがっていました。

考えてみれば当たり前のことです。
さいたま市は、直径およそ20kmのほぼ円形の平らな土地で、人口130万以上の大都会です。茨城のような僻地はありません。数10km離れた病院への搬送などもありません。
大学病院が1つ、救命救急センターが2つあります。民間病院も多くの救急搬送を受け入れています。昨年の搬送総件数は6万件余り、茨城県全体の6割に相当します。すごい数だというのが正直な感想です。
常勤医10数名の私の病院への救急搬送は昨年343件あったことが膨大な資料の中にありました。
茨城県では要請件数のうちどれほど受け入れたか(応需率)が話題になるのですが、その話は全く出ませんでした。応需率のデータは資料を細かく見て、読み取ることができました。単純な数字が出ているのではなく、別々の資料をもとに足し算と割り算をして出しました。当院は49%でした。

4月から当院の平日昼間の内科救急当番を交代でしています。
私の当番で今まで7件の問い合わせがあり、5件受けました。お断りの2件はいずれも意識障害+脳梗塞疑いでした。当院にMRがなく脳神経の専門家もいないため他をあたってもらいました。
さて、これがよかったのかどうか、色々考えています。