がん体験談フォーラム

第5回がん体験談フォーラムの収録が先週末、水戸市で行われました。
当初、フォーラムは現地開催の予定でしたが、新型コロナの感染回避のためにYouTubeでの配信となりました。詳細はホームページhttps://iba-gan.jp/でお知らせする予定です。

第1部は「『がん体験』を語る」でした。
茨城スピーカーバンクの菊地かおり氏が「命を繋げる 想いを繋げる」、渡邉友子氏が「肺がん3年生〜これまでとこれから〜」」を発表されました。

私は、第2部「教えてください!がんのこと」から参加しました。
「コロナ禍における参療」について基調講演をさせていただきました。
その中で、中小病院での経験を話しました。1年前の恐怖だけだった頃から、徐々に知識と経験を積み、メリハリのある感染防止対策や診療体制を構築することができるようになったこと、社会の中で自らの役割を認識して医療者としての責務を果たす必要があったこと、などを伝えました。客観的な情報を集め、科学的に考えることの重要性を強調しました。
問題提起として、医師不足・看護師不足の中でできることは何か、面会禁止のエビデンスはあるのか、コロナ病棟設置のために緩和ケア病棟をつぶす理由は何なのか、言い換えると、緩和ケアの意義はそれほど低いのか、を挙げました。

その後、コーディネーター髙田恵一氏(茨城放送報道チーム)の司会のもとでパネルディスカッションとなりました。患者・ソーシャルワーカー・看護師の代表のかたがたと一緒にそれぞれの考えや思いを語りました。私の問題提起に対しても各自の考えを聞くことができました。現場は悩んでいる、ということが分かりました。
1年間積んだ知識と経験を生かせば、いつまでも画一的に考えるのは妥当ではない、というのが私の主張でした。

抗がん剤を使っている患者はワクチンを打つべきか、という質問が私にありました。データはもちろんありません。だからこそ、そうでない人たちが「すべからく速やかにワクチンを打つ」ことが求められる、とお答えしました。