マイナンバーカード(個人番号カード)の普及率は2019年9月現在およそ14%です。
「国民総背番号制」として国家が個人を支配するという批判はあるものの、マイナンバーにはそれなりのメリットがあります。私も4年前に登録をすませ、カードを取得しました。マイナンバーカードのお陰で茨城県から埼玉県に引っ越してきたとき、住民票等の取得はコンビニで簡単に済ますことができました。
今年10月からの消費増税では、各種のポイント還元があります。多くは来年6月末までの期間限定とされます。ところが、政府は来年6月以降も、マイナンバーカードを持っている人にはポイント還元が行うとしています。しかも25%還元も検討しているという話が伝わっています。
なぜ政府がマイナンバーの普及にこうも熱心なのでしょうか。
住民票取得のように申請者も自治体も手間が省けるので確かに便利です。
しかし政府は、国民のため、地方自治体のために本当に一生懸命になっているのでしょうか。まずあり得ない話です。
実は、税金を漏らさず取るためにマイナバーは使われているのです。
私がこれに気づいたのは、昨年秋でした。
毎年、確定申告をします。納税は国民の義務ですから敢えて文句を言わずきちんと申告します。
ところが昨年初め、非常勤で手伝っていたある病院からの報酬を申告し忘れました。忘れたというよりも、相手の病院から源泉徴収票が私のもとに届かなかったため申告から漏れたのです。
昨年10月になってから申告の漏れを税務署から指摘されました。急いで相手病院に連絡し、源泉徴収票を作成してもらい、不足分を収めました。その追加納税まで1ヶ月半かかりました。1ヶ月半遅れたために数千円の追徴課税を余分に取られました。年率15%の無申告加算税が追徴されたのです。
マイナンバーを届けてあったがために招いた事態です。それにしても、納税期限が切れるのを待っていたとばかり申告漏れをコンピューターで簡単にはじき出し、サラ金並みの高利で追徴するとは・・・。マイナンバーの普及に政府が躍起になるのがよくわかります。
もっとも、バイトの収入を申告しない国民がゴマンといるのも事実です。公平な税負担のために仕方ないと思いつつ、「汚(きた)ねえ〜!」とつぶやいてしまいました。
何らかの報酬を得ると必ず下記のような「マイナンバー提供に関するお願い」が届きます。義務ですから提供します。その際、「源泉徴収票は必ず送ってくださいね」と念押しすることが肝要です。皆さんも忘れないでください。