先を考えず、今を明るく

昨日の朝日新聞朝刊の「患者を生きる」というコラムに胸を打たれました。
このコラムとしては4150回目、読者編2として70歳男性の投稿が載っていました。タイトルは「先を考えず、今を明るく」*。
*https://digital.asahi.com/articles/DA3S14940298.html?iref=pc_rensai_long_27_article(会員記事、無料登録で読むことができます)

以前、このブログで取り上げたのは「一瞬、一瞬を大切にする」でした(2021/5/13)。これは、あくまでも医療者側の視点。
今回の投書は、当事者からのものでした

68歳のときステージ4の直腸がんで人工肛門となりました。余命2、3年と言われたとのこと。うつ病になりました。そんな時、「先を考えず、目先のことだけを考えて行動してみたら」という妻のひと言で心の落ち着きを取り戻せたというのです。
「刹那に生きろ」とまでは言いません。しかし「一瞬」が大事だということを改めて患者さん側から頂戴した思いがします。

オストメイト(人工肛門や人工膀胱を持っている人)の投稿者は最後にこう述べています。
「『オストメイトです』と公言できればよいのですが、社会は理想通りにはいきません。外見は普通の人と同じでも心の中で泣いている人もいる。そのことを理解してくれたらうれしいです」。

オストメイトに限った話ではありません。本当に、外見だけではわからないことがたくさんあります。そのことを理解してあげたいとあらためて思いました。