千葉県八街市で下校途中の児童が巻き込まれる痛ましい交通事故がありました。
通学路での事故だったことに無念の思いがします。
以前、保育園児が巻き添えにあった交通事故を知り、当院保育室のお散歩コースをチェックしたことがあります(2019/5/14ブログ参照)。
ニュース映像を見ると今回の事故現場は危険満載の通学路だったようです。実際に歩きさえすれば、誰もが気づいたことのように思います。報道によれば5年前にも同様の事故があったとのこと。せめて再発防止ができなかったのかと悔やまれます。飲酒運転だったことだけに注意を向けるべきではないと思います。
私は、さいたま市に引っ越してくる前、北関東の地方都市で教育委員を務めていました。園児・児童・生徒の交通事故は毎月の教育委員会で必ず報告がありました。通学路での交通事故が1つでも起きると、なぜ起きたのか、どうすべきか、他の通学路はどうなっているか。二度と起こさせない対応を議論していました。道路の整備はすぐにはできませんが、要望書の提出・見回り強化などはすぐできました。
その目で見ると他の市町村の通学路がものすごく気になりました。
ある時、県北のある町で集会がありました。電車で現地に赴き、駅から集会場まで20分歩いて行きました。通学路であることを示す看板が立っていました。狭い道路でした。夕方の時間帯にあたり、両方向に車がひっきりなしに走っていました。隣の幹線道路の抜け道になっていることは明らかでした。
朝夕の通学時間が通行止めになるという標識はありません。ガードレールはなく、歩道の縁石もありませんでした。電柱が多数連なり、危ない道路だと直感しました。学童の安全を考え続けてきた者にとって信じ難いことでした。
後日、そこの市長に会う機会がありました。児童の安全を守るためにあの通学路は朝夕の通学時間だけでも通行止めにすべきだ、あるいは、ガードレールを作って一方通行にすべきだ、と強く迫りました。お客さんである私の言葉は「はい、はい」、「まあ、まあ」という返答で軽くいなされてしまいました。
事故が起きなければ改善されないのか。残念に思いました。
交通事故に限らず医療事故でも再発防止は必須です。
本来は再発防止の前に事故予防があるはずです。が、なかなかうまく行きません。
以前の話になります。ある職場の構内から道路に出るところが問題だと感じていました。道路の向こうに駅があるため、駅に向かうときはその道路を横断しなければなりなせん。道路は交通量が多く、しかも線路のガード下から車が上ってくるため、横断歩道があっても歩行者も車の運転手も見づらくなっていました。地方の交通マナーはいまひとつです。その道路では車がかなりのスピードで走っていきます。
これは危険だと感じ、信号機の設置が必要だと感じました。
事務を通して警察に申し入れました。しかし、信号機設置には至りませんでした。
そして、ある時、若い職員が跳ねられ、死亡しました。
それからまもなく信号機が設置されました。
繰り返します。交通事故・医療事故に限らず、再発防止は必須です。本来は再発防止の前に事故予防があるべきです。