2日間の大学入試センター試験が終わりました。
昨日は日曜日でしたので私には時間がありました。新聞に載った1日目のセンター試験問題を解いてみました。数学、理科、英語は遠慮して、国語と現代社会に挑みました。
国語の第1問「レジリエンス」についての文章は秀逸だと思いました。皆さんも時間のあるときに読んでみてください。
現代社会の問題の1つに、大学受験の理系・文系について論じた文章がありました(問題3、図上左)。このブログでも「医学部は理系か、文系か」と問いかけたことがあります(2019年12月9日のブログ参照「医学部入試の問題点」)。問題3の本文の内容は私の考えに近いものでした。適切な指摘をしてくれたと嬉しくなりました。
ところが、設問自体は本文の内容とはおよそ縁遠いものでした。
例えば問1(図上右)。文章のほんの一部に出てくる言葉(「古代ギリシャ」)から「古代ギリシャの哲学者とその説くところはどれか」というのです。受験の理系と文系の話とは無関係です。単なる暗記ものです。
このあとの設問も、会社法、国内総生産、人権、環境・資源問題、ヘッジファンドと続きます。やはり知識問題にすぎません。
理系・文系のことはどうなったの?と思って最後の設問(問8、図下)に来ました。
これって、大学受験の問題なのでしょうか。3分の1、2分の1、割合の多さ・少なさを問うているからです。小学生でも分かります。
それにしても理系・文系の話は何だったのでしょうか。問題のための問題に利用されてしまったように思えてなりません。
受験生が読んでくれただけでも良しとするか。
でも、こうした設問では本文の内容は心に残らないだろうと思います。
残念でした。