救いだった平日の午後

あの日から11年が経ちました。
同じ金曜日です。同じように空は晴れわたっています。
春を感じる光もそのままです。
穏やかな午後、それは起きました。

あの日のことを何度か取り上げてきました(2020/3/11、2021/3/11、2021/12/1)。決して忘れてはいけないからです。
「救いだった平日の午後」の話は昨年の今日、書きました。繰り返します。

震災からしばらくして地元新聞の取材を受けました。
「穏やかな平日の午後が幸いだった」という正直な思いを述べました。
「もし休日だったら、午前中だったら、夜中だったら、雨が降っていたら、雪が降っていたら・・・」と思うからです。

「病院の責任者として教訓は何か」と問われました。
「災害に備え準備することは大切である。だから災害マニュアルを見直している。しかし、最悪をどれほど想定しても思い及ばないのが災害である。想定外の状況の中で最も役立ったのは、普段からの医療をきちんと行っておくことだった。それが病院長としての大きな教訓である」。

記事の最後にそのことに触れてもらえました。