5夜連続の朝日テレビのドラマ「白い巨塔」最終回を視ました。
がん専門医ががんで死ぬ。昔も今も無理な設定ではありません。主人公の死がもたらす悲しみも、一般の患者の場合と何ら変わりません。
一方、1960年代の医療を2019年の現代に合わせたために、いくつかの無理を感じました。
胃がんや食道がん、肺がんに代わって、かなり珍しい疾患(予期せぬ合併疾患としての肝血管内リンパ腫)や病態(主人公の最終死因としてのトルソー症候群)になっていました。しかも、画像や症状は本当にそれでよいのか疑問に思いました。
さらに、がん以外の病態の診断法としてPET(ペット)の利用を強調しすぎるのも如何かと思いました。
結局、裁判の争点は、現代医学的な問題というよりは、単純な偽証やカルテ改ざんでした。
昔ながらの話であると感じると同時に、医学界がいつまでもこのような体質だと思われてしまうことに危惧を感じました。
所詮はフィクション、エンターテーメントだと思えばよいのかもしれませんが。