今年8/3のブログで「前任地の茨城では街角アートが盛んでした」と述べました。それを決定的にしたのが2016年秋に開かれた茨城県北芸術祭 Kenpoku Art 2016です。
海と山に恵まれた茨城の自然を生かした芸術祭でした。
会場と会場との間が10kmを越えることもありました。週末を利用しての鑑賞でした。土・日で見られるのは多くて5-6作品、ときに1日がかりで2作品だけということもありました。したがって全てを見ることはできませんでした。それでも満足しました。
車で巡りましたのでドライブを楽しむことができました。穏やかな秋の天気に恵まれました。快適な小旅行を毎週楽しんでいました。
雨に降られたこともあります。雨に濡れた作品を観るのも別の味わいがありました。
印象に残った作品を2つ紹介します。
1つは、大子町の旧浅川温泉の地に設置された足湯です。山の風景に囲まれて直径10mの皿形の足湯が出現しました。作者は建築家の妹島和世氏です。彼女自身が語る作品解説のビデオ*がありますのでご覧ください。
* http://kenpoku-art.blog.jp/archives/7761286.html
もう1つは、常陸大宮市の旧家和楽(やわら)青少年の家の体育館に展示された砂の世界です。作者はザドック・ベン=デヴィッド氏。「ブラックフィールド」と名付けられた作品は、オーストラリアから取り寄せた細かな砂の上に2万6千個のオブジェが置かれていました。正面から入るとオブジェは黒で塗られていますが、裏に回ると鮮やかな色彩に変わります。これもビデオ**でみると雰囲気が分かります。
** http://kenpoku-art.blog.jp/archives/8015274.html
今回のさいたま国際芸術祭2020にも足湯があります。前回紹介しましたように砂の作品もあります。でも、茨城県北芸術祭2016は足湯も砂も自然に溶け込んでいるのが特徴でした。
今となっては懐かしい思い出です。
茨城県北芸術祭は、本来トリエンナーレとして2019年に第2回が開かれることになっていました。残念ながら中止となりました。その理由は・・・。
例の芸術と〇〇の問題が関係していました。
私が茨城を離れる小さなきっかけでもありました。
しかし、住めば都。埼玉にもよいところがたくさんあります。さいたま国際芸術祭2020に賭けた私の期待もお分かりいただけると思います。